危機感を募らせた銀行側は議会に働きかけ、MMFに対抗できる自由金利預金商品の認可を求め、その結果得られた「武器」がMMDA(マネー・マーケット預金勘定)である。
1982年に登場したMMDAは、当時の市場実勢を反映したとはいえ、10%前後の高金利を提供し、MMFに流れた資金の還流に貢献したのである。
このときほぼ同時にNOW勘定の金利も自由化された。
小規模金融機関が、個人客を取り込もうと編み出した苦肉の策だったが、大ヒット商品となった。
個人や非営利団体の利用に限られるとはいえ、預金者の支持を受けたNOW勘定は1980年には全国で公認されるに至った。
NOW勘定は自由金利ではなく上限金利(5.25%)が定められていたが、ゼロであるはずの金利がゼロでなくなったのである。
米国のMMDAは、日本の貯蓄預金のモデルとなった商品である。
口座間の月間振替が6件(うち小切手振出3回)までといった決済制限が課せられるほか、各行が最低預入残高を設けている。
日本の貯蓄預金が個人専用なのに対してこちらは法人も利用できる。
れっきとした流動性預金であり、定期性預金から金利自由化が進められた日本の場合とは異なっている。
米国も定期性預金の金利自由化スケジュールがこれに先立って決まっていたが、流動性の高い証券会社のMMFへの対抗上、流動性預金の自由化が先行したのである。
預金金利だけが規制され証券会社の商品や保険商品は自由金利というのでは、業態間の競争の結果は明らかである。
銀行も当然自由化を求めて行かざるをえなくなった。
自由化が先か競争が先かという点について、米国の場合明らかにはじめに競争ありき、であった。
自由に金利を決められるとしても、一体何を手掛かりにすればよいのか。
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